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tabi_photo16
   .jpg …大迫力の兵馬俑…


~西安~

洛陽から硬座席で西安へ。
道中座席に違う人が座っていたり、周りの人からキュウリをもらったり、筆談してみたけどおじさんがあまりに達筆過ぎて(笑)理解できなかったり。。。中国の一般の人々と触れ合いながら西安へ到着。西安はとにかく立派な城壁が印象的。城壁の内外に安食堂から若者向けのショッピング街まであり、面白い街である。

ここでは有名な兵馬俑(正式名称は秦始皇帝陵博物院)を見に行った。
兵馬俑はさすがに日本を出る前からリストアップしていた一つであり、実際に目にした兵馬俑坑の広さ、一体一体表情の違う兵士俑、陶馬の数からは始皇帝の権力の絶大さを感じられる。またその遺跡自体は未だ発掘途中であり、周辺にも同じような物がどれほど埋まっているのかと思うと気が遠くなる。
ただ自分たちが観覧用通路をぐるっと歩きながら見ていた際は、遺跡の規模にも客の多さにも圧倒され過ぎて感覚が麻痺していたのだろうか、写真で見る方が迫力があるかな?と感じてしまった。高い位置から眺めていると、一体一体の細部は見えないので、全体を遠くから眺めるという点で印象が薄くなってしまったのかもしれない。

下に降りて別で展示してある兵士や将軍、馬の俑を近くで見ると、リアルな表情や装飾、色彩まで残っている物などもあり、数百年前の人々の技術の高さや作った職人たちのプライドまでもが感じられ、ついつい見入ってしまうほど素晴らしい。
もちろん 一見の価値はある場所だが、入場料がえらく高いことと、入場券に併記されていた秦始皇帝陵にいざ入ろうとすると、さらに5元だか10元だか払って乗り物に乗らなければ入れてくれないというシステムにがっかりしたので、少々マイナスな印象になってしまったのが残念だった。


tabi_photo16_2.jpg …黄昏時の城壁…

もう一つ西安で楽しんだ事。
西安の城壁は高さ12m、頂上の広さ12~14m、底部の幅は18m、周囲全長13,9km。この数字を見ただけでもかなり頑丈な砦であることがわかるだろう。その頑丈で立派な城壁の上で自転車を借りられると知って、一周サイクリングに挑戦した。

煉瓦のガタガタ道をマウンテンバイクで走るので、お尻と手の振動はなかなかハード。始めたのが夕方近くで走っているうちに日は沈み暗くなったが、所々に街灯もあり、東西南北の城門やその間にも小さな楼が電飾で彩られていたので、どうにか完走。下界から夜な夜な踊るおばちゃん達がかけているらしき音楽も聞こえてきて、楽しいサイクリングとなった。


そしてここ西安で食べた回鍋肉が忘れられない食べ物となった。
それは何の変哲もない、いつも入っているような安食堂。哲郎氏が頼んだのが回鍋肉だったのだが、食べ始めてすぐに哲郎氏の顔面は汗の粒が流れ出し、口を開けたまま舌を出して犬のようにぜいぜいし始めた。二人とも回鍋肉がそんなに辛い味付けだとは思っていなかったのでびっくり。
もともと哲郎氏は辛い食べ物を食べると、頭と顔から大汗をかき、食べ始めにはしゃっくりが出るのだが、本人は苦手なわけでもなく、大汗をかきながらも完食する。しかしこの時は中国山椒の効いた麻辣味の洗礼を受け、途中から「自分の舌が無くなったみたい。。。」とギブアップ。私の丼と交換する羽目になった。哲郎氏が自分の食べ物を残したのは、後にも先にもこれ一度だけだった気がする。その後も唐辛子の効いた辛い料理はタイやメキシコなどでたくさん食べたが、あの麻辣のきいた辛さは独特で、哲郎氏にとっては衝撃の味だったようだ。
そして中国の回鍋肉はどこでもあんなに辛い食べ物なのか?という疑問を抱いたまま、その後二度と頼む勇気が出ず、未だもって謎のままである。   

  tabi_photo16_3.jpg …暗闇にド派手な電飾の城壁…


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