旅の記憶
~Recollection of my Journey~
2012~2014年、夫婦でバックパッカーとして過ごした2年間の記憶を妻瑞穂の視点で綴る旅日記
そもそも、私達が『世界をめぐる旅をしよう』と決意したのはいつだったのだろう?
私が思うには、二人の意志が統一されたのは、一緒に暮らして3年目頃だったと思う。
実のところ哲郎氏は、子供の頃から『世界中の人と友達になりたい』という夢を持っていたらしい。
日本の専門学校をやめて19歳からオーストラリアで3年を過ごし、英語という武器も手に入れていた。それでも日本に帰国後は、海外旅行するということもなく、自分の知っているオーストラリアの話を幾度となくして、寝言の様に「インドに行ってみたいなー」と呟いていた。そんな哲郎氏を見ながら、私はだんだんと旅を現実にするための覚悟を決めていったような気がする。
何しろ彼をそのまま放っておけば、「私と結婚したから旅にも行けなかったし冒険も諦めた」となりそうな気がしたから。
自分の旦那さんがそんな小さな男じゃつまらない!!というわけで、先に本気になったのは私だった。