<<Prev   Top   Next>>
tabi_photo38_4.jpg …ラオス側の国境…


~フエからラオス、サワンナケートへ~

ハノイ、ハロン湾にフエとほんの一週間しかいなかったベトナム。
食べ物は美味しかったのだけれど、残念ながら心から楽しめたとは言えない。それでも今思えば、私達も未熟だったし、もう少し心に余裕がある時に行けば、きっと楽しむ事ができる国だと思う。次回に期待である。

さてラオスへのバス。チケットを渡されていないとか、本当にバスがあるのかとか不安は拭えないまま、それでも約束通り迎えに来た送迎の車にホッとし、バス乗り場に着くとバスの座席まで案内され、どうにか行けそうなので出発を待つ。
他のお客を乗せて一時間後には出発し、昼頃にはラオスとの国境に到着。

地味な国境だったせいもあるのか、中国からベトナムの時のような行列や混乱もなく平和。全員が順番に並んで出国スタンプをもらい、そこからぞろぞろ歩いて国境を越え、ラオス側の小さな窓口で入国スタンプをもらってあっさり入国完了。

バスは国際バスなので乗り換えなし。ベトナム側から乗ってきた立派なバスのままなのだが、ラオス側に入ってびっくり。ラオス側に入ってしばらくすると、道が赤土のガタガタ道になったのだ。地続きで移動できる隣国でも、国が変わるとこんなに変わってしまう事実に改めてびっくりしたのと同時に、国境を越えたのだと実感。
tabi_photo38_2.jpg

国境でパスポートを見て気付いたのだが、このバスにはもう一人日本人の男性が乗っていた。席も近かったので話をしていると、彼(サタケさん)は毎年タイに1ヶ月程遊びに行くらしいのだが、今回はタイを北上して中国、ベトナム、ラオスと周って再びタイに戻るバスの旅に挑戦したらしい。英語はほとんど話せず、それでも休憩などで停車すると「これいくら~?」というバリバリの日本語と身振り手振りでどうにか食べ物を入手してくる、なかなかワイルドな旅人である。


この後バスは遅れに遅れて、本日の目的地サワンナケートには15時到着予定のはずが18時頃に到着。
何を目指したわけでもなく、ただフエから出ているラオス行きのバスで、すぐにチケットが取れたのがこの路線だったという話。なのでここに何があるとかないとか、何も調べてない。「国際バスが着く街なのだから、何かあるだろう」というくらいの気持ちで到着してみると、これまたびっくりするほど何もない(笑)

客引きもいなければ店もホテルも見当たらない、地味なバス停に降り立ってしまった私達3人は、とにかく今夜の宿を見つけるべく歩き出した。
途中、茶色く濁ってはいるがその雄大さがうかがえるメコン川を眺めテンションも上がり、そのうち宿の1つや2つ出てくるだろうと呑気に歩いてみるが、一向に見当たらず、だんだん周りも暗くなって焦り始める。
私達は何の情報も持っていないので、唯一サタケさんが持っていた「地球の歩き方」の地図を頼りに歩いてみるが、あるはずの所にそれらしき宿がない。人の気配もないので近くの家をノックしてゲストハウスを知らないかと地図を見せて尋ねても、土地の人も首をかしげるばかり。。。

この時もサタケさんのワイルドさは炸裂。 「ゲ・ス・ト・ハ・ウ・ス、どこか知らん??」といった具合に、現地の人に道を尋ねるにも、バリバリの日本語と、完全なる日本語英語で畳み掛ける! こちらはそれじゃ相手はわからないだろうと思ってしまうけれど、英語も日本語も通じない人に尋ねるなら、どんな流暢な英語を使っても通じないのは同じこと。むしろサタケさんのワイルド方式は、相手に訴える情熱で何とか伝わってしまうのだから、所詮言語とはそういう物なのだ。

とにかく私達が泊る所を探して困っている旅行者だということはわかってもらえたようで、近所の人にまで聞いてくれ、少し行った所にホテルがあるとわかり、その場所を説明してくれる。
もちろんラオス語、日本語、英語のミックスで会話していたのだけれど、そんな違和感はちっとも感じず、突然押しかけられた家の人も親身になって心配してくれているのが私達にもよくわかり、何だか不安な状況なのに安らぎを覚え、ラオスという国が好きになっていた。

そして言われた通りに進んでみると、安宿ではなさそうな立派なホテルを発見。
値段が高そうで腰が引けたが、とにかく今夜の宿はここしかないと諦めてフロントに行くと、なんと満室だという。唯一空いているのはVIPルームで、2部屋続きでダブルベッドが1つと隣室に長ソファーが1つ。3人で泊まるなら安くしてくれるとのこと。
そしてここまでも大活躍のサタケさんが快く自分はソファーで良いと言ってくれるので、値段交渉の末1人50000キープ(約500円)三人で150000キープで泊めてもらえる事になり、どうにかこうにか寝る場所を確保。

今回の国境越えでもまた、ラオスの人やサタケさんの助けがあって、どうにか入国初日を無事終えたのであった。
皆様に感謝。   

  tabi_photo38_3.jpg …バスの上には何でも載せちゃいます!…


<<Prev   Top   Next>>
Next>>

Story Index