~パークセーからタイ、ウボンラーチャターニ~
色々とリサーチした結果、ローカルバスや三輪タクシー、テンソウ(乗り合いタクシー)などで繋いでも不便な上に料金はそう変わらないという事になり、素直に国際バスでタイ国境から一番近い街、ウボンラーチャターニまで行く事にする。
ラオスからタイの国境越えも何も問題なく、すんなりウボンのバス停に到着。
さて、ラオスでもそうだったがタイも文字が全くわからない。リサーチによると、2番のバスに乗れば街の中心部まで行けると書いてあったはずだがそれも定かではなく、不安いっぱいでそこいらの運ちゃんに聞いてみる。
運ちゃんはタイ語で「自分のバスは行かないけど、2番に乗れば良いよ!」というような事を教えてくれ、辛うじて「No2」という部分だけわかった私達は一安心で2番に乗り込む。
乗ったは良いが今度は降りる場所がわからない。これは海外でバスに乗るとよくあるパターンなのだが、電車のように毎回駅に停車するわけでもなく、初めて行く場所だと目的地に着いたのかどうかがわからないのだ。
とりあえず窓の外を凝視していた私達は、街がだいぶ栄えてきてマーケットなども見えたので試しに降りてみると、運ちゃんが「シティーセンターならまだだよ!」らしき事をタイ語で教えてくれ、再び乗り込む。
ただでさえ大きなバックパックを背負った二人が出たり入ったりして迷惑だろうに、周りの人達も優しくて座れ座れと言ってくれる。中心部に着いた時には運ちゃんがわざわざ運転席から立ってきて、「ここが中心部で、ホテルもあるから!」と降ろしてくれた。
なんとタイ人の皆様の親切なこと。この一回のバスの乗車だけで、タイが大好きになってしまった。
ウボンラーチャターニーはタイ最東部の都市で、ロウソク祭りというのが有名らしい。私達が訪れた時はちょうどその祭りの直前で、大小様々なロウソクが店頭で売られていたり、メインの通りにはお祭りを知らせる横断幕なども張られていた。
ロウの彫刻といってもかなりの大きさの物で、メインの日にはそれらを乗せた山車がパレードをしたり、世界中から彫刻家を招いて、巨大なロウの彫刻を作って競うコンテストなどもあるらしく、かなりの規模のお祭りが行われるようである。
バスを降りた場所はこの街の中心部で、ツーリストインフォメーションもすぐ見つかり、ホテルや観光スポットが乗った地図をもらって宿探しも難なく終える。
街の中心部の公園には、この街のシンボルのようにロウソク祭りを感じられる巨大なオブジェも常設されていた。
特に観光する気で選んだ街ではなかったので、翌日には次の街に移動する事を決めていたのだが、お祭りの時期に来られたら面白かっただろうな~と少々残念だった。
夕食は宿の近くの公園で屋台街ができており、タイの屋台食を満喫。
タイの国自体はとても発展していて、もちろん日本同様にコンビニやレストランがいくらでもあるのだけれど、私達は逆に今も残るストリートフードや夜な夜な出る屋台街が大好き!
ブラブラしながら物色し、楽しいタイの初日は終わったのであった。
ウボンラーチャターニで迎えた朝。
まずは移動のためにバスターミナルへ戻るべく、昨日乗ってきた番号のバスを待っていると、道の先でいかつい警察官が手招きしてる!
「えー何だろう。。。何か尋問されるような事したっけ???」と不安になっていると、ポリスは「どこへ行きたいんだ?俺がバス捕まえてやる!」と笑顔で言ってくれる。
内心、「バスの番号もわかっているし大丈夫だよー」と思ってはいたが、ポリスは通りがかった違う番号のバスを止めて断られたりしている(笑)
その後カラで走っていたスクールバスを止めて、「暇ならこの二人をバスターミナルまで連れて行ってやれ!」というような会話をしたようで、この車で送ってもらえと言い出した!
びっくりしている私達をよそに、運転手も乗り気になって乗れ乗れと言うので、お言葉に甘えて送ってもらう事に。
またしてもなんと親切なタイ人達!!!
このスクールバスの運転手の名前はJOM。
サッカーとロックが趣味で、スクールバスのフロントにはオリジナルで「SCHOOL OF ROCK」とカッティングが貼ってあり、ギターの模型までくっついているというこだわりよう。
奥さんは英語の先生で、JOMも少しずつ勉強しているところだとの事。運転しながら習いたての英語を駆使しておしゃべりし、楽しくあっという間にバスターミナルに到着。
次の街へ行くバスを探してくれ、笑顔で送り出してくれた。
有名ではない小さな町を巡って進む最大の楽しみは、こうした人との出会いなんだよな~と改めて実感。
夜行バスで一気にバンコクまで行ってしまえば、泊まりながら進むより安上がりだし簡単なのだけれど、それには代え難いたくさんの出会いが待っている。それが旅の醍醐味なのだ。