~タイ激動の2日目~
ウボンのバスターミナルで次の町スリンに行くバスを探していると、ここまで送ってくれたJOMが「あれだあれだ」と教えてくれ、とにかく乗り込んでみると、実はそれはsuper VIP bus。
タイのバスには色々なランクがあって、料金もまちまち。この時偶然乗ったバスは、リクライニングはもちろん、ブランケットに足置き、各席に映画用モニターも装備。長距離の人へはお菓子や水も出る様子。終着はバンコクで、私達のような3時間程度で着く町に行く人が乗るバスでは無さそうだったが、とにかくスリンに停まるというのでそのまま座席を確保。しばし優雅なVIP席にて揺られる。
スリン到着。
なぜこの町に寄ったかといえば、誰かのブログに町で象に会えると書いてあったので、会えるかどうか試してみたくなったというだけ。
ここはウボンよりも本当に何もない小さな町。どこを歩けば象に会えるのか当てもないが、鉄道の駅があるというので、駅周辺なら何かがあるだろうと駅に向かって歩いてみる。
昼食を食べ、しばらくうろついてみて象に出会えなかったら一泊してみるかどうするか。。。なんて考えていた矢先、「象が来た!!」
ほとんど人気のない駅前の通りで、背中に象遣いを乗せ、前は餌を持ったおじさんに先導されながら象が歩いて来るじゃないですか!!正面から写真撮ろうとしたら、タダでは撮らせないぞとばかりにプイッと横向かれ、こっそり撮ったのは後ろ姿。
本当は餌やり代なり写真代なりを払ってあげるべきなんでしょう。ケチですみません。
それにしても小さな町の道端で、目の前を大きな象が歩いているって不思議すぎて笑ってしまうけれど夢がある!(と象好きの私は思う)
さーて目標は達成したので、バスターミナルに戻り、次の町へ移動。
ブリーラム到着。
この町を選んだ理由も特になく、たまたまスリンからローカルバスで程よい距離だったというだけ。
バス停周辺には何もなく、鉄道駅周辺までさまよい歩き、どうにか安宿を見つけて本日の移動は終了。
夕方まではまだ時間があるし、散歩にでも出かけて何か面白いもの、もしくは美味しいものでも探そうと外に出てみる。
駅前に町の案内マップを見つけ、何気なく見ていると、町のはずれにフィッシングパークがあるとの表記に、釣りキチの哲郎氏が反応。下見がてら行ってみるか~なんて歩き出したのが運命の分かれ道。。。
車で行くような距離のマップだったのだろう、行けども行けどもフィッシングパークなど出てこない。夕方になり、日も落ちかけてきたので、諦めて宿へ戻るべく歩いていると、何やら不穏な喧騒。
夕方になってやけに元気になった放し飼いの犬達が4、5匹こちらに向かって吠えている。
何だか嫌~な空気だけれど、とにかく無視して通り過ぎれば大丈夫なはず。。と緊張しながら通り過ぎようとしたけれど、タイの犬は無視しても無駄のようで、完全に襲いかかって来ようとしている。危機を感じて哲郎氏が走り出し、遅ればせながら私も走り出したが、もちろん犬達の方が足も速い。一瞬にしてガブっと。「えっ、もしかして私噛まれてる!」という我ながら鈍い反応(笑)
私が止まって呆然としていると、偶然後ろから原付きで走ってきたお母さんが停まって、流暢な英語で声をかけてくれる。
哲郎氏は出血はしているけれど、服の上から噛まれたから大丈夫じゃない?なんて言っていたが、このお母さんはまず犬の飼い主のところに行って予防接種をしているかなどを聞いた上で、私達の所に来て念のため狂犬病の注射を打った方が良いとアドバイス。
後ろから来たバイクタクシーを停めて、近くの総合病院に連れて行くように指示し、受付で出すようにとタイ語で状況を書いたメモまで持たせてくれた。
またしてもなんと親切なタイ人!
その後この親切なお母さんのおかげで、あまり英語の通じない病院でもどうに状況が伝えられ、怪我の処置と狂犬病の注射をしてもらってその日は終了。痛み止めと抗生物質を出され、その後バンコクで続きの注射を受けるようにとの指示を受けて、どうにか無事ホテルに戻ったのだった。
犬に噛まれて怖い思いも痛い思いもしたけれど、この通りがかりの親切に出会えたのは、これまた私にとってプラスであったと信じたい(笑)でなきゃ見知らぬ町で犬に噛まれて、切なすぎるもの。。。