~アンコール遺跡群の観光2日目と、カンボジアあれこれ~
アンコール遺跡群の観光は、3日間有効のパスを購入したけれど、2日も行けば十分だろうという事で、2日目は自転車を借りて大回りコースをぐるっとしてみる事にした。
遺跡自体は大分見飽きてきた感じもあり、暑い陽射しの中、ゆっくりサイクリングを楽しみながら細かな遺跡を見つけては歩き回って、いい汗をかいたなーという楽しみ方。
長い事バンコクに滞在していると、多少は歩き回っても自然の中を散策する様な事は無いので、久々で気持が良い。
サンセットを眺めるスポットというのもあって、「お日様大好き日本人」的には心揺さぶられたけれど、暗くなってから宿まで自転車で戻る事は治安的に不安だし、何より美味しいビールを早く飲みたかったので、さっさと帰ることにした。
帰り道。ゲートを出てから街に戻るまでの間に、道ばたに立っていた警察官が私に向かって何か言っている気がした。でも哲郎氏が前を走って行ってしまうので、気になりつつ無視して進んで行くと、数百メートルして再び警察官に呼び止められた。
何を言われるのかと不安に思っていると、自転車のカゴに入れていた荷物を指差して、自分で背負いなさいと言っている。
そう、うっかり自転車のカゴに荷物を入れて「どうぞひったくって下さい」という姿でぼんやり自転車をこいでいたのだ。
「あ、すみませーん」と私は急いでカバンを背中に背負うと、よしよしという顔をして見送ってくれた警察官に感謝して再びペダルをこぎ出した。
「カンボジアにも良い人いるじゃん!」と思いながら、無事宿まで帰ったのだった。
ところでこのカンボジアという国。
行く前から、小さな子どもの物売りがたくさん群がってきて辛いと聞いてはいたけれど、私達が目にしたのも本当に幼い子どもたちだった。
現地の言葉も片言ではないかと思える3歳くらいから10歳くらいの子が連れだって、まのびした英語で話しかけながら、ポストカードやら小さなお土産物を持って現れる。
みんなで歌を歌ったり、日本人とわかるとどこで教わったのか「マルバツをやろう」と地面に書いて、何度か楽しんだ後、「じゃあ1ドルね!」とか笑顔で言ってくる。
1ドルの物くらい買っても良いかと思う反面、毎度毎度何かにつけて1ドルと言われる事に、必要以上に抵抗感が募っている私達は、適当におしゃべりをしてその場を後にする事になる。
街の観光客相手の店ではUSドルで値段設定されているが、試しに現地の人が食べる屋台のヌードルやサンドイッチを買ってみると、ちゃんと現地の通貨が流通しており、1ドル札を渡すとものすごい量の現地通貨のお釣りが返ってくる。
桁違いに安いのだ。�
つまり、気楽な旅行者の私達には想像できないくらい国民や国自体が貧しく、だからこそ外貨を手に入れるために観光客に色々仕掛けてくるのだと思える。
みんな生活のためにやっている事なのだと思うけれど、それでも私達はどうにも馴染めない。
なんと心の小さな私達。。。。
そんなわけで、2日間遺跡群の観光をした翌日、小さなシェムリアップの街をウロウロして、美味しいシェーク、ハッピーピザ、ビール、おまけにDr.フィッシュと観光客価格にしても安い買い物を楽しんで、翌日はあっさりカンボジアを出る事にしたのだった。
…なんでも1ドル。シェークにDr.フィッシュも!何とDr.フィッシュはコーラ付き!…