~プドゥチェリー(ポンディシェリ)~
南インドに来て、少しずつインドに対する不安が緩和し、楽しめそうな気がしてきた私たち。
次の街プドゥチェリーを目指すため、インドの自転車タクシー『リキシャ』に乗せてもらいバスが停まるらしい場所に降ろしてもらう。
何も無い普通の大きな道路の路肩で、不安になりながら待っていると、1台目の小さなバスが停まる。
満員だけどインド人は乗り込んで行ったので、私たちも。。。と思ったら、「次に乗れ!」との事。
さらに待つ事10分くらい?
割とすぐに来たバスは『ULTRA DELUXE COACH』
名前ほどゴージャスでは無いけれど、一応長距離バスって感じかしら?
こちらも満席なんだけど、、、と思っていると、コンダクターのおじさんが乗れ乗れと言って運転手の脇に二人分空けてくれた。
バックパックもどうにか入り口付近に押し込めてもらって出発!
プドゥチェリーまではそんなに遠くもないし、一安心と思って乗っていると、なんと途中で私のバックパックがゴロゴロっと戸口から落ちていった!!
え〜嘘でしょ〜!とか叫んだら、コンダクターのおじさんが爆笑しながら「拾っておいで!」とか言ってるし。。。
停車したバスから走ってバックパックを拾いに行き、乗客も笑ってる中戻ってきて再出発。
なんだかこの時は「何で扉が開いたまま走ってんのよ!」とか「何で私が拾いに行くんじゃ!?」とか無性に腹が立ったけれど、後から思うとインドでは扉開いたまま走るの当たり前だし、なんか面白かったわ。。。と言うエピソードになっている。
バックパックは少し破けたけど、中身がぶちまけるほどじゃなくて良かったわ〜笑
そんなこんなで到着したのがプドゥチェリー。
(今はポンデシェリというらしい)
バスを降りてロンプラに載っていた宿を目指し、一軒目の宿で即決。
海の目の前で広いガーデンがあり、清潔で静かで居心地のよい空間。
海岸の通りは歩道も車道も広々としており、小路に入ると石畳の洒落た道。
お店もお洒落な佇まいが多く、レンタサイクルで走ってみたが、街並みも、人々の感じもこれまで見たインドとはだいぶ違う。
夜になると海岸通りに人が溢れ、夕涼みしている。
夕涼みの人に合わせて、屋台があったり、イベント会場の様にスクリーンの前でパフォーマーがショーをやっていたり。
お祭りなのか何なのかわからないまま、私たちもぶらぶらしてみる。
本当なら夜の外出は警戒するんだけど、何となくほっこりする雰囲気。
こんな他のインドとはちょっと違った雰囲気がある街になった理由は、この地域が、長い間フランスの植民地となっていた歴史が関係していると知って、何だか複雑な気持ちになる。
でもって、フランス領だった事による恩恵は、インドでは唯一と言って良いくらい珍しく、『牛肉のステーキを出す店がある』という事。
哲郎氏が嬉々としてこの街に期待をかけたのは、この点なのだった。
なのでレストランを調べて行ってみた!
哲郎氏はもちろんビーフステーキ。
私は特にインドでのベジ生活にも、何の違和感もなく過ごしていたのだが、せっかくの洋食レストランなので、サーモンのムニエル。
今になって写真で見ると、ショボイ料理に見えるのだが、それまでグレービー状のカレー風味しか選択肢が無かった私たちにとっては、目新しい!
まあ味は、、、見た目の通りそこそこ。
それでもこの後、「インドで牛肉のステーキ食べたんだぜ!」という事実だけは、哲郎氏の旅の話のネタになったのである。