~ムンバイからジャイプル~
ムンバイの朝は、やたら早朝から騒々しく、眠れたんだか眠れなかったのだか。
泊まり客はインド人ばかりなので、みなさん色々と用事があるのでしょう。
そんな中さすがは観光地にある宿なので、安宿であれどフロントマンは笑顔で親切。
かと思いきや、チェックアウト時にはしっかりチップを要求されて、なんか白ける私たち。。。
とは言え、夜行列車の時間まで、荷物も預かってもらわなくてはならないし仕方無い。
ムンバイの観光は前日に終わってしまったので、午前午後とも海岸近くの素敵な道をぶらぶらして、早めに駅に行き夜行列車で出発。
列車の中ではボチボチ交流し、その時の情報によると、これから向かうジャイプルは、コルカタ並にセールスが激しいと聞かされる。
若干の不安を感じながらも、疲れからぐっすり眠り、いつも通り早朝のチャイ屋の掛け声で目を覚ます。
本当に列車の中は、平和で幸せな時間。。。
さてジャイプルに到着した途端、、、英語や日本語で客引きがひっきりなしに寄ってくる。
そりゃ相手からしたら、でっかいバックパック背負った東洋人達に、声を掛けないわけはないのだけれど、ずーっとそれにさらされるのは苦痛で、毎度イライラマックスになってしまう。
で、結局冷静に話を聞くこともできず、リキシャーにも乗りたくなく、ミニバスでシティパレスを目指す。
本当に持っていて良かったロンプラ!
2023年の今はいつでもどこでもWIFI拾って、情報も地図もチェックして、ってできるのだろうが、当時は本当にガイドブックをめくりながら旅をしたのだ。。。笑
で、ロンプラに載っている宿にチェックインして一安心。
シティパレスはインドの王族、マハラジャと呼ばれる人達が住んでいる宮殿。
一部が見学可能で、その奥には今も住んでいる人がいるらしい。
シティパレスの見学で、もちろん王族が物凄い凝った装飾の宮殿に住んでいた(いる?)のはよくわかるのだが、実はそれよりも印象に残っているのは、通りに面している『風の宮殿』と呼ばれる建物。
外観のフォルムも不思議な感じだし、953個の窓が並んでいるその理由がまた印象的。
女性が人前に出る事ができなかった時代、宮廷の女性たちが街の様子を眺めるための建物として建てられたというのだから面白い。
そして何というか、優しい色合いやデザインに、女性が好みそうな感じが出ている。
翌日の夜には通りで毎週月曜に行われるというパレードをやっていたのだが、昔の宮廷の女性たちは、そんな様子をあの窓からこっそり観ていたのかなーなんて想像してみたりして。
目の前で見られる今の私と同じように、当時の女性はあの塔の中でワクワクしていたんだろうな〜と想像が膨らむのだった。
翌日には少し離れたアンベール城まで足を伸ばす。
ミニバスに乗って、アンベール城に近付き、雄大な丘に城が見えてきた景色は、ビックリするくらい綺麗で感動。
丘の周囲に城壁が巡り、外からの景色だけで、ジブリに出てきそう!と思ったくらい。
城内に入ると、迷路のような細い通路や階段を行ったり来たり、見所多し!
丘の傾斜を利用して作られていて、順々に見て行くと広場があったり中庭があったり。
壁や門の繊細な模様や透かし彫りも素晴らしい。
でも何よりも、憩いの広場で過ごす穏やかな時間がこの日の最大のイベント。
広場のそこここで休むインド人ファミリーに混じって、私たちもゆっくり休憩していたのだが、何だかやたらに「一緒に写真を撮らせて!」と言われる。
初めのうちは、断る理由もないので応じていたけれど、ひっきりなしに人に囲まれ、「もしかして映画俳優の誰かと間違えてません?」と思うほど。
哲郎氏はカメラマンのように、私とインド人の写真を撮り続ける。。。
あの日の皆さん、私を誰だと思っていたんでしょうかね〜??
いまだに謎である。