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tabi_photo6.jpg …芸術特区周辺のグラフィティー…


〜上海の芸術特区 M50〜

私達の旅の目的は、もちろん世界中の色んな場所や人や物を見てみたい。という単純なものであったが、私個人としては、絵描きとしての哲郎氏が視野の狭い人間では困ると思っていたことと、哲郎氏としては世界中の芸術に触れるチャンスであるとも思っていた。なので、できる限り美術館や芸術に触れられる場所があれば、そこには足を運ぶことも旅の目的の一つであった。特に哲郎氏は現代アートやグラフィティーに興味があり、行った先々でリサーチしていた。
そして、この旅で最初に訪れたのが上海のM50と呼ばれる地区だ。

ここは芸術特区とされており、周辺には綺麗なギャラリーも多く、周囲の壁や建物にグラフィティーが所狭しと並んでいる、中国国内では珍しい地区と言えるだろう。そして本命のM50。ここは本当にエネルギーの集まった、アートの集合体のような所で、長屋が複雑に組み合わさったような建物の小さな部屋一つ一つがギャラリーになっている。残念なことに訪れた日は月曜日で定休日の店が多く、見られるところは限られていたが、それでも幾つかは中まで入って見せてもらい、アーティスト本人と喋ったりした。レセプションパーティーをやっていた部屋に潜り込んで、一緒にワインなんかもらったりして、とにかく色々と刺激的で、エネルギーをたくさんもらうのと同時に、自分のエネルギーも放出した感じ。
哲郎氏はグラフィティーが好きで、街中でも何か面白い物があれば写真を撮るのだが、中国ではさすがに少なく、街全体がグレーという印象だったが、この地区だけは全く違っていた。

この地区のことを思い出す度に、芸術に限らず、中国には純粋で多彩でエネルギーを秘めている若者達がたくさんいたことを思い出す。

tabi_photo6_2.jpg

日本で思っている中国という国や中国人に対する印象は、あまりに偏っている気がする。

私達はできるだけ固定観念を持たず、自分達の目で見たこと、経験し感じたことだけを事実と受け止めるように努めていた。それでも中国人はあまり日本人に好意的ではないだろうなーとか、中国という国自体が、画一化した教育を行い、従順にそれに従う人間を作り出しているんだろうなーなどと考えていたと思う。
テレビやラジオ、インターネットから得る情報は似かよったものばかりで、固定観念を持ってしまいがちであることと、中国側のお国柄、外国に対してあまりたくさん情報を提供してこないという理由もあるだろう。

しかしいざ中国に行ってみると、それは国の偉い人たち同士が政治的な問題で揉めているばかりで、大半の中国の人々や私達のようなバックパッカーのレベルではほとんど何も感じなかった。もちろん全然とは言わない。中には日本人としてか、中国語の喋れない外人としてか不明だが、嫌な顔をする店員さんもいた。それでも大概の場合、愛想こそ無いけれど何かを尋ねれば親切に答えてくれ、私達が日本人だとわかると日本のアニメのことなどをしきりに尋ねられたり、興味津々という若者達もたくさんいた。

中国は本当に広く色んな人がいて色んな文化がある。私達には受け入れがたい習慣や国民性もあるけれど、彼らの中には様々な才能を秘め、エネルギーを爆発させようとしている人たちがたくさんいるのだ。

M50について思い出していたら、ついついこんなことも思い出していた。   

tabi_photo6_3.jpg …中国っぽくて面白い作品もある…


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